バイオメトリクスの性能向上のために,1 つの生体特徴のみを用いて個人認証を行うのではなく,複数の生体特徴を用いて認識性能を向上させるマルチバイオメトリクスが検討されている.現在までに行われている研究の多くは,個別に取得された生体特徴を組み合わせたり,システムの利便性を十分に考慮されていなかったりする.本稿では,1 枚の顔画像に着目し,顔画像から顔,虹彩,眼球周囲,鼻,眉毛の5 つの生体特徴を抽出し,これらを組み合わせる新しいマルチバイオメトリクスを提案する.提案手法は,入力として1 枚の顔画像のみを用いるため,バイオメトリクスシステムの利便性が損なわれない.CASIA Iris Distance データベースを用いた実験を通して,本稿で提案するマルチバイオメトリクスの有効性を実証する.